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2026-04-17

英語カバーレターの書き方:採用担当者が読みたくなる7つのポイント

知り合いが昨年、外資系企業への転職活動をしていました。TOEICは780点あって、英語でのやりとりも普段から問題ない。でも英語のカバーレターを送り始めて3週間、面接の連絡がほとんど来なかった。履歴書は特に問題ないと思っていたので、最終的にカバーレターを見直してみたら、書いてあることがほぼ職務経歴書のコピーになっていたそうです。「なんとなく日本語の志望動機書と同じ感じで書いてた」と言っていました。

これ、結構あるあるだと思います。英語力は十分あるのに、なぜかカバーレターだけは手が止まる。あるいは書いても書いても反応が薄い。原因が英語力じゃないとしたら、何なのか。今回はそこを整理します。

カバーレターは自己PRではない

日本の就活における「志望動機」と、英語のカバーレターは、似ているようでかなり違います。日本の志望動機書は「私はこういう人間で、御社のこういうところに惹かれました」という構造が多い。読む側の前提として、「自社に来てくれる人材を探している」があります。

でも外資系や海外企業のカバーレターで求められているのは、もう少し別の角度です。「あなたの会社はこういう状況にある。私はそこで力になれる」という構造に近い。採用担当者は、応募者が自社のことをちゃんと理解して書いてきているかどうかを見ています。

たとえば、同じ経歴を持つ人が送った2通を比べてみます。

❌ 「貴社のグローバルな事業展開に魅力を感じ、私の5年間のマーケティング
経験を活かして貢献できると考え、応募いたしました。」

✓ 「御社の求人に、東南アジア市場への展開強化とあった。私はこの3年間、
タイとベトナム向けのコンテンツ戦略を担当してきた。そのノウハウが
このポジションに直接使えると思い、応募した。」

上は丁寧ですが、どの会社にでも送れる文章です。下は、この会社のこのポジションに向けて書かれている。採用担当者が毎日100通以上読む中で、どちらが目に止まるかは、考えてみると自然に分かります。

採用担当者は30秒で決める

これ、大げさではないです。外資系の採用担当者が1つのポジションで受け取る応募数は、ポジションによっては数百通です。カバーレターに使える時間は1通あたりせいぜい30秒から1分。しかも最初の数行を読んで「読み進めるかどうか」の判断をすることが多い。

つまり、最初の1〜2文で「この人は何かが違う」と思わせることが大事です。逆に言えば、最初の文が "I am writing to apply for the position of..." で始まると、それだけで他の99通と区別がつかなくなります。これは英語力の問題じゃなくて、書き出しの設計の問題です。

「御社に惹かれました」「貴社の理念に共感しました」は、気持ちとしては分かります。でも採用担当者が見たいのは熱意そのものじゃなくて、「なぜこの会社のこのポジションなのか」を具体的に示す言葉です。その具体性が最初の段落にあるかどうかが、読まれるかどうかを分けます。

「I」から始めない

英語のカバーレターで、最初の文を「I」から始める人はとても多いです。文法的に間違っているわけではありません。でも "I am writing to apply" "I have X years of experience" "I am a motivated professional who" と始まると、最初から自分の話になってしまう。

より効果的なのは、相手の状況や目標から入ることです。

❌ "I am applying for the Data Analyst position and would be a strong fit."

✓ "Your Q3 expansion into European markets — and the analyst role built
around it — is exactly the kind of challenge I've been working on
for the past four years."

後者は、採用担当者が「うちの会社のことを理解して書いてきた」と思える文です。その認識が生まれると、残りも読んでもらいやすくなります。これだけで印象がかなり変わります。

職務経歴書を繰り返さない

カバーレターで最もよくある失敗が、職務経歴書の内容をそのまま文章に変換することです。採用担当者はすでに職務経歴書を見ています。カバーレターで同じことをもう一度言っても、情報は増えません。

カバーレターの本文でやるべきことは、自分の経験のうち最も関連性の高い1つのエピソードを、文脈つきで伝えることです。全職歴を列挙する必要はありません。むしろ1つのエピソードを具体的に書くほうが、印象として残ります。

使いやすい構造としては、「どんな状況だったか → 自分が具体的に何をしたか → どういう結果になったか → なぜそれがこのポジションに関係するか」の流れです。たとえばこんな感じです。

"When I joined the company, the content team had no documented workflow
and missed about 30% of deadlines. I built a production calendar from scratch
and ran daily check-ins for six weeks until the system ran without me.
By end of quarter, on-time delivery was at 94%. I mention this because
your posting says you're scaling the content team — and that kind of
early-stage chaos is something I've already worked through."

数字が入っていること、自分が具体的に何をしたかが入っていること、そしてなぜこのポジションに関係するかが明示されていること。この3点があると、読んだ側に「なるほど」という感覚が生まれます。採用担当者が自分で点と点をつなぐ手間がなくなる、というのが大きいです。

日本人が陥りやすい3つの落とし穴

英語のカバーレターで日本人に特に多いパターンを3つ挙げます。

1つ目は、過剰な丁寧さです。日本語で「ご多忙のところ恐れ入りますが」「何卒よろしくお願いいたします」と書く感覚を英語に持ち込むと、かなり不自然な文章になります。"I humbly request the honor of being considered" のような表現は、文法的には問題なくても、読んだ側には「なんか古い」「少し変」という印象を与えます。英語のビジネス文書では、丁寧さはシンプルさの中にあります。回りくどくならないことが、むしろ礼儀です。

2つ目は、謙遜の翻訳です。「まだまだ未熟ですが精進してまいります」という言い回しは日本語では謙虚さを示しますが、英語にそのまま変換すると「私は十分ではない」という弱さとして受け取られます。欠点をわざわざ最初に言う必要はありません。強みを具体的に伝えることのほうが、はるかに効果的です。謙遜と自信は、英語では少し異なるバランスで出します。

3つ目は、「貢献したい」を軸にしすぎることです。「御社のさらなる発展に貢献したい」という言葉は、日本語の志望動機では定番ですが、英語では「あなたが会社に貢献できる意思がある」という表明だけでは弱い。採用担当者が見たいのは、あなたが何をした人で、それがどう使えるかという具体的な事実です。貢献できると言うより、過去に何をしたかを見せることのほうが、はるかに説得力があります。

7つのチェックポイント(送信前に確認)

書き終わったら送る前に、以下を確認しておくといいです。

冒頭の段落に「なぜこの会社のこのポジションなのか」が入っているか。汎用的な内容になっていたら、他の会社への応募とほぼ同じ文章になっているサインです。

職務経歴書のコピペになっていないか。カバーレターの本文に、履歴書にすでに書いてあることだけが並んでいる場合は、削って書き直したほうがいいです。

具体的なエピソードや数字が1つ以上あるか。「経験があります」と「〜の場面で〜をして〜という結果を出しました」は、読んだ側の印象がまったく違います。

400語以内に収まっているか。英語のカバーレターは短い方がいいです。長くなるほど大事な部分が埋もれます。

会社のトーン(話し方のスタイル)に合っているか。スタートアップっぽい会社に重厚な書き言葉で送るのは少しずれています。逆も同様です。企業サイトを読んで、その雰囲気に近づける意識があるだけで違います。

"I" で始まる文が冒頭に集中していないか。特に最初の段落でこれが続くと、自分の話ばかりになりやすいです。主語を変えるか文の順番を入れ替えてみると、読みやすくなることが多いです。

最後に、文法と表現の確認です。自分で書いた文章は、読み返しても見落としが出やすいです。特に「英語として自然かどうか」は自己チェックだけでは限界があります。英語カバーレター添削ツールを使うと、不自然な表現や文法のずれを拾ってもらえます。送信前に一度通しておくと、余計な心配が減ります。

送信前の最後のステップ

内容の確認が終わったら、次は表現の確認です。構造は問題なくても、言葉の選び方や文のつながりに「なんか引っかかる」感じが残ることがあります。

そういうときは、まず全体の文法チェックをしてみることをおすすめします。日本人向け英文チェッカーを使うと、スペルや文法のミス、不自然な語順などを一度に確認できます。英語が得意な人でも、自分の文章は読み慣れてしまうので、機械的に通しておくと安心です。

表現自体は合っているけれど、もう少し自然な言い回しにしたいという場合は、英語ビジネス文の言い換えツールが使いやすいです。意味を変えずに、もう少しこなれた表現に整えてくれます。特に「正しいけど重い」文章を軽くするのに向いています。

英語カバーレターで大事なのは、完璧な英語を書くことよりも「採用担当者が読み進めたくなる1文目」と「この人でなければ書けなかった1つのエピソード」の2つです。この2つがあれば、英語のうまさよりずっと強い印象を残せます。カバーレターに限らず、仕事で英語を書く機会があるなら、この感覚を一度つかんでおくと、他の場面でも使えます。

カバーレターを書き上げた後は、文章全体の精度を確認しておくと安心です。英文チェッカーとは?おすすめツール比較では、目的別のツール選び方をまとめています。自分の英語の癖を把握するきっかけにもなります。

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